植物と居場所 vol.1 苔の息

アノオンシツで、植物の居場所を共同制作で考える展示、その1回目の試みとして「苔の息」展を開催しました。2021年12月10(金)、11(土)、12(日)、17(金)、18(土)、19(日)の6日間、陶芸作家の安部郁乃さんと、朴炫貞が共同制作したインスタレーションを展開しました。

アノオンシツに入ると、コンクリートの台の上に、コンクリートのブロックに置かれ、その上に焼き物のうつわに苔が置かれてるものが見え、その手前にはロウソクと、石の形をした焼き物が配置されています。

手前の石のような焼き物は、中に焼き物の破片が入っていて、動かすと音がします。砂漠の薔薇をイメージで制作したうつわとのイメージに合わせ、13つの苔の器+石のセットを展示しました。参加者は、手前の石を手にとって、音を鳴らしながら鑑賞できます。

韓国語で苔は「イキ、이끼」ということで、苔が息(イキ)する居場所を見つめ、音とロウソクで体感ができる空間を目指した本展。苔とうつわは、ブロックの上だけでなく、植物が植えてある鉢にも配置されていて、植物の居場所を日常でそれぞれ展開することを想像できるようにしています。

昼と夜、雪がない時とたくさん降ってきた時の印象が、ガラッと変わることも、今回の展示の大きな魅力でした。夜になると、ロウソクの揺らぎが目に入ります。苔が息することで生まれる酸素を活用して燃える炎が、鑑賞者の息で揺らすことがよく見えるようになります。苔やうつわ、石の様子は明かりを照らしながら見るしつらえになっていました。

周りの環境の影響を大きく受けるアノオンシツ。今回の「苔の息」展でも、冬ならではの自然と共にするインスタレーションが体験できたと思います。天候が悪い日でも、たくさんの方々にお越しいただき、また時間帯や天候で印象が異なることを体験したいということで、リピートしていただき、誠にありがとうございました。


植物と居場所 vol.1 苔の息

2021年12月10(金)、11(土)、12(日)、17(金)、18(土)、19(日)
12:00-18:00で開催します。

森や道の端で見かける苔の居場所を考える中で、
テーマになったのは「砂漠の薔薇」という、石の形でした。
湿りすぎず、乾きすぎない、
苔が生きるちょうど良い居場所をつくる時、
石なのに砂漠の薔薇と名付けた石の形を用いた苔の居場所を、
描いてみました。

安部郁乃さんは、自然の材料に人間の温もりを加えることで
もう一つの自然に似た焼き物の作品をつくる作家です。
今回の展示では、そんな安部さんとアノオンシツを進めている朴が
北海道大学の苫小牧研究林からの苔を、
安部さんのうつわに引っ越させました。
また、苔の居場所と一緒に、音のする石の形をした焼き物を
一緒に展示します。
揺らすと広がる音は、まるで苔の息のように、
オンシツの中に響きます。

韓国語で苔は「イキ、이끼」といいます。
苔が息(イキ)する居場所を見つめ、音とロウソクで体感ができる
昼と夜で一変する空間で、みなさんをお待ちしております。

制作 | 安部郁乃 (陶芸作家)
   朴炫貞 (アーティスト、北海道大学CoSTEP特任講師)

主催 | 北海道大学 CoSTEP北方生物圏フィールド科学センター
助成 | 乃村文化財団
協力 | mangekyolicht